三菱電機製 プラント制御装置
- 2016/6/18
- 保守中止品対応
- MDWS, MELPLAC-50, MELPLAC-550, MELPLAC-650, MELPLAC-750, OPS-60, OPS-650, OPS-750, メルプラック-50, メルプラック-550, メルプラック-650, メルプラック-750
- コメントを書く
基板補修研究会が基板補修・修理を手掛けた、もしくは手掛けようとしている制御システムについて、電気プラントメーカー毎にご紹介いたします。
三菱電機製 プラント制御装置について
三菱電機は、東芝、日立製作所、安川電機、明電舎等と並んで一流のプラント制御装置メーカーでした。しかしながら、2003年、製造業プラント向け電機設備事業部門が、東芝と合併。汎用の制御装置を除いて三菱電機ブランドのプラント制御装置はありません。
現在は、東芝三菱電機産業システム(TMEIC: ティーマイク)という会社が事業を引き継いでいます。
さて、1996年10月号の 三菱電機技法に 「鉄鋼プラント用電気品の現状と展望」 という特集論文が発表されました。
本稿では、三菱電機製のプラント制御装置について、この特集論文からの情報を中心に話を進めたいと思います。
下記表を見てください。「三菱電機の鉄鋼制御システムの動向」
PLC(主幹制御装置:Level1)
- 1977年~81年 メルプラック50(MELPLAC-50) シリーズ (16bit 8kW)
- 1981年~ メルプラック550(MELPLAC-550) シリーズ (16bit 16kW)
- 1990年~ メルプラック650(MELPLAC-650) シリーズ (32bit 32kW)
- 1993年~ メルプラック750(MELPLAC-750) シリーズ (32bit 64kW)
Data-Way(データーウェイ、LAN)
- 1977年~ MDWS-500 (3Mbps)
- 1981年~ MDWS-506E/515P (6/15Mbps)
- 1986年~ MDWS-600S2(32Mbps)
- 1993年~ MDWS-6001(100Mbps)
MMI(マンマシンインターフェース)
- 1977年~ Digital Operation
- 1986年頃~ OPS-60(CRT Touch Operation)
- 1990年~ OPS-650,OPS-750(EIC Interigent Operation)
今でこそ、計算機(PLC)の演算ビットが 16か32か なんて考えもしませんし、メモリ容量の単位が kW(キロワード)というのに笑ってしまいますが、
当時は演算ビットが、演算速度を決める重要なファクターであり、高価なメモリはkW単位で搭載されていたのでした。
では、この特集論文が発表された 1996年当時の世の中の状況を振り返ってみましょう。
1996年(平成8年)出来事
- アトランタ・オリンピック開催(金3、銀6、銅5)
- 「Yahoo! JAPAN」がサービスを開始
- Google 創業者のラリーとサーゲイは共同して BackRub という名前の検索エンジンを開発。
電化製品
ポータブルMDプレーヤーMZ-E50(ソニー)
1996年発売当時、世界最小・最軽量で、ソニーのポータブルテクノロジーの粋を集めた再生専用「MDウォークマン」。
iMAC(アップル)
iMac(アイマック)とは、1998年5月にアップルが発表。
携帯電話 : 1996年NTTドコモの「デジタルムーバN103HYPER」に、着信メロディ機能が世界で初めて搭載され、プリセット楽曲から選択できた。
まだ白黒の携帯電話。 カラーが出るのは2000年。
パソコン : ウィンドウズ95 がようやく定着、 MS-DOSの時代から ウィンドウズの時代へ変化した時代。
こんな時代、三菱電機では、産業向けにタッチパネル式の操作盤や、リアルタイムOSなど 最新機器を駆使した制御装置がリリースされていました。
今から考えると、とんでもなく昔のことのように思われますが、装置産業の現場では、この当時の製品、いや、この当時より前から稼働している制御装置がまだまだ沢山存在します。
基板補修研究会では、このような装置の補修、修理、保全に携わっていきたいと考えています。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。