- Home
- プリント基板ニュース
- 劣化コンデンサの取り替えでPC基板修理ができない時代が・・・・
劣化コンデンサの取り替えでPC基板修理ができない時代が・・・・
- 2017/10/29
- プリント基板ニュース
- コメントを書く
最近PC基板の世界のニュースでは、「マイクロDC-DCコンバータ」「コイル一体型昇圧DCDCコンバータ」等が話題です。
「マイクロDC-DCコンバーター」とは・・・
電源回路設計は複雑化する一方だ。電子機器に搭載される機能は増え続け、それとともに電源回路に許されるスペースは、小さくなる。にもかかわらず、電源回路はより大きな電力を高効率に変換し、負荷に対し安定供給しなければならない。 こうしたさまざまな要件を満たさなければならない昨今の電源回路設計の難しさを解消する1つの解決策として、パッケージ型電源モジュールが注目を集めている。 パッケージ型電源モジュールとは、見た目は、一般的なDC-DCコンバータモジュールと変わりないが、DC-DCコンバータICの他、コイルやコンデンサーといった電源回路に必要な受動部品の一部、ないし全てを内蔵したデバイスのことを指す。
EDN-Japanより記事抜粋(http://ednjapan.com/edn/articles/1603/07/news004.html)
各種ICへの電源供給をPC基板一括で考えた場合、複雑なICの組み合わせに必要な電源容量や、ノイズ設計、温度設計等 より小型化した現在のPC基板において電源設計が非常に複雑となり、設計に時間がかかることがネックとなっています。
この解決策の一つとして「マイクロDC-DCコンバーター」を使って、各主要ICへ個別に電源を供給するという設計手法が提案、実現化されています。
PC基板をはじめから設計するには、主要ICに必要な電源を考慮しなくてもよい、ノイズ設計、温度上昇に関する設計が単純化できるなどメリットが多い設計です。しかしながら、この個別電源化により、我々が行っているPC基板補修自体が成立しなくなる可能性があります。
これまでもこのHPでお話してきた通り、基板上には劣化する部品があり、その部品を取り換えることでより長期間PC基板を使い続けよう。そのことが、製造分野にとってよりコスト削減につながると提案してきました。この、劣化部品の主要構成部品が「コンデンサ」です。 マイクロDCDCコンバーターを使った電源の分散化は、このコンデンサを基板上にちりばめることにつながり、PC基板の長期・特に10年を超えるような使用についてはネックとなる可能性があります。
現在のマイクロDC-DCコンバーター自体が劣化部品の位置づけとなり、取り替えて使用する前提のPC基板設計となればよいのですが、より小型化が進んだPC基板設計の分野では難しいでしょう。
我々が個人で使用する 携帯電話などの電子部品と、産業製造で現場で使用する制御機器との設計を見直し、製造現場でのPC基板はより長期で使用できる設計にかえていく流れになればよいのにと思います。。。。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。