制御基板に搭載している電子部品の中でも、特に経年劣化の早い部品が「電解コンデンサ」です。
基板補修研究会では、この電解コンデンサの取り替え補修による予防保全を推奨しております。
○電解コンデンサとは・・・電解コンデンサはアルミニウムやタンタルなどの酸化皮膜を誘電体として用いたコンデンサです。大容量を特長とし、電源回路などに多用されています。電解質 が液状のもの(湿式)と固体のものがあります。 一般に極性がありますが、無極性(ノンポーラ)タイプもあります。 by TDK-Hp
コンデンサメーカーのホームページや、電解コンデンサのデーターシートを確認するとよくわかりますが、電解コンデンサには寿命があります。
コンデンサーメーカー大手 「ニチコン」のHPより、電解コンデンサの技術情報を抜粋しますと、下記のようなグラフがあります。
この図でわかるように、電解コンデンサには寿命があります。 >>詳しくは、ニチコンの技術情報PDF を参照ください。
電解コンデンサの使用上限温度以下では、アレニウスの法則(熱エネルギーによる化学反応式)が成立し、温度が10度下がると寿命が2倍になると言われています。
製造現場で稼働している制御装置の製品寿命をどの程度に設定しているかが各メーカーによって様々と思われますので、一概には言えませんが、コンデンサメーカーの寿命計算式では、15年を上限に計算するようになっていますので、おおむね15年~20年稼働した制御基板の電解コンデンサは積極的に取り換えることで制御基板の故障削減に貢献できるのではないでしょうか。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。