基板補修研究会が取り組んでいる技術には4種類の技術があります。

>>> 基板補修研究会の技術 の記事で詳しい技術内容を紹介しています。

  • 基板を調べる技術
  • 故障部品・部位を復旧・補修する技術
  • 故障部品と同じ、もしくは代替え部品を必要数そろえる技術
  • 基板の経年劣化を推定する技術

中でも4番目の 「基板の経年劣化を推定」する技術、いわゆるPC基板の予防保全技術は、我々基板補修研究会以外に、この分野に取り組んでいる事例は非常に少ないのが実情です。

個別部品毎の寿命は、各部品メーカーから参考情報として提示されていますので、おおよその寿命はそのPC基板の稼働履歴で判断できるのではないか?とも思いますが、あくまでも部品メーカーからのデーターは、標準的な使用状態での寿命だったり、動さ回数などの履歴がわからないと使えない情報です。PC基板上では、部品の配置部により周辺温度も違えば、印可される電源も違います。ましてや動作履歴等はわかりません。このような状況を一つ一つひも解いて寿命を推定するのは非常に困難です。

基板補修研究会では、この非常に困難な部品寿命推定を、PC基板の健康診断のように劣化部品の診断をしようと取り組んでいます。

 

劣化診断を始めるにあたって、そもそもどの部品が時間的に劣化するのか?を見極めることも非常に重要な技術です。

 

我々基板補修研究会では、過去の膨大な基板補修、診断の経験から以下の3つの部品がPC基板の時系列劣化については支配的であろうと判断し、それらの劣化状態を診断する技術開発に取り組み始めました。

 

  1. 電解コンデンサ
  2. リレー
  3. フォトカプラ

1.電解コンデンサ ・・・ PC基板上の劣化部品としては有名です。某悪質な補修行業者は、電解コンデンサだけを取り換えて補修完了!とする業者もあるようです。そのぐらい劣化部品としてはメジャーな部品です。しかしながら、オンボードでどのくらい劣化が進んでいるのか、すぐにでも取り換えた方がよい状態なのか?しばらくは機能維持できる状態なのか? この切り分けを診断することは非常に難しい技術です。

 

2.リレー ・・・ PC基板とリレーは一見関係ないような組み合わせに思うかもしれません。が、接点の絶縁を切り分けるにはリレーは非常に有効な電子部品なので、PC基板上でも小型のリレーが多用されています。リレーは、オンオフの動作回数で予寿命が決定されると部品カタログには記載されていますが、過去の動作回数を調べることはできません。では、診断はどこから手をつければいいのでしょうか・・・・・

 

3.フォトカプラ ・・・ 部品内部に発光、受光部品が内蔵されています。発光効率、受光効率が時系列的に低下することは明らかなので、この部品も寿命部品としています。しかしながら、この部品は、偶発的故障と言われるパッケージ内部の物理的なトラブル(例えば リード線の断線やウィスカによる信号短絡等)との切り分けも難しい判断です。時系列的に、信号が変化するような現象をとらえられると診断に使えるのですが・・・

 

 

基板補修研究会では、この3種類の部品の予寿命診断を積極的に実施していきます。 もちろん、故障部位の解析でその効果をいかんなく発揮している「インサーキット」を上手く活用しながら劣化診断技術を有効な技術にしていきたいと考えています。

 

 

 

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