- Home
- プリント基板の修理実例, 故障調査技術
- メモリー系ICの不良評価(ROM、PLD、SRAM、DRAM等)
メモリー系ICの不良評価(ROM、PLD、SRAM、DRAM等)
PC基板、制御基板のなかでも、制御的にCPUに近い基板には、ROM,PLD,SRAM,DRAMと呼ばれているメモリー系ICが多数配置されています。
そんな、同じようなメモリー系ICがたくさん配置されているPC基板、プリント基板のたった一つのメモリーIC不良で、そのPC基板、プリント基板が使えなくなっているとしたら・・・・・ 基板交換はもったいないと思いませんか?
また、ROM系と呼ばれている読み出し専用のメモリー系ICには、装置独自のプログラムや、定数テーブルが保存されていることが多く、交換するPC基板、プリント基板にROM系ICが搭載されていると、貴重なプログラムや定数テーブルも一緒に廃棄・交換することとなり、非常にもったいないことが起きる可能性があります。
このような事例を数例、間近でみてきた基盤補修研究会では、ロジック系ICの不良調査と同じような取り組みをメモリー系にも適用できないか?と試行してきました。
これまで、このホームページでも紹介してきましたように、74シリーズ等のロジックICの不良は、市販のチェッカーや基盤補修研究会オリジナルの自作ジグで評価し、良否判定後、取り換え・修理することができます。実績もあります。
現在、基盤補修研究会では、メモリー系ICを含んだプリント基板、PC基板の全体を調べ、不良部分を的確に確認し、その不良部分だけを取り換える補修技術について、ほぼ実用化レベルにまでこぎつけてきました。
調査の結果については、詳細は公開できませんが、SRAMの評価事例について一部紹介させていただきます。
少し見にくいのですが、既に廃品のHM628128(HITACHI 1M SRAM)の評価です。
ライブラリーや疑似プログラムの入力により、RAM上の全セルを判定、 上の部品がFAIL,下の部品がPASSしたことを示しています。
同様の手法を用いて、DRAM,PLD,ROM等も評価確認をしながら、次の修復へのステップに進みます。
このように、PC基板・プリント基板上のメモリー系ICをオンボードのまま良否判定し、不良部を割り出す技術を確立しております。
不良部のメモリー系ICが 廃品部品で入手しにくいケースも多いですが、日本国内のみならず、全世界ネットワークで部品調査し、代替え部品を入手できた事例も、(数は少ないですが)あります。
装置の動作不良の際には、このような補修のやり方もある ということを記憶の片隅においていただければ、保守の幅が広がると思います。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。